トランスジェンダーとは?FtM、MtFとは?用語について解説
こんにちは!MtXを自認しています、かめことましろんと申します。
2023年3月27日、トランスジェンダー男性による、悲惨な銃乱射事件が起きてしまいました。事件が起こったテネシー州ではドラァグクイーンが公共の場でドラァグショーを行えなくなったり、未成年の人がGIDの治療を行えなくなったりするなど、セクシャル・マイノリティの差別とも言われる法案の可決が進んでいることもあり、セクシャル・マイノリティの権利を訴えたテロであるという噂も上がっています。
ですが、実際にニュースなどで見ても、セクシャル・マイノリティの用語について、よく分からないといったことはありませんか?
今回はセクシャル・マイノリティの中でも、LGBTQ+のTに当たるトランスジェンダーについて、用語の説明も入れながら解説していきます。
本記事は、約15分で読むことができます。
トランスジェンダーとは?
トランスジェンダーとは、出生届に記入された性別、あるいは続柄が、自身の性同一性(ジェンダー・アイデンティティ)またはジェンダー表現と異なる人々を示す総称です。2020年のアメリカの調査では、成人人口のうち約1.9%がトランスジェンダーであるとされています。
性同一性とは性自認とも言われ、自分の性別をどのように認識しているかを指す言葉です。
トランスジェンダー男性とは、男性の性同一性を持ち、出生時に医師により女性と割り当てられた人で、FtM(Female to Male)と呼ばれることもあります。
トランスジェンダー女性とは、女性の性同一性を持ち、出生時に医師により男性と割り当てられた人で、MtF(Male to Female)と呼ばれることもあります。
トランスジェンダーは出生時に割り当てられた性別と対極にある性同一性(トランスジェンダー男性、トランスジェンダー女性)の他に、男女の枠にはまらない性同一性も含みます。(Xジェンダー、ノンバイナリー、ジェンダークィア、アジェンダーなど)
Xジェンダーとは、性同一性が男性にも女性にも当てはまらない人を指します。
また、Xジェンダーの性同一性を持っている人で、出生時に医師により女性と割り当てられた人をFTX(Female to X gender),出生時に医師により男性と割り当てられた人をMtX(Male to X gender)と呼びます。
トランスジェンダーであることは、性的指向(ストレート、レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、アセクシャルなど)とは異なる概念になり、多様なセクシュアリティを持つトランスジェンダーの人がいます。
トランスジェンダーにはGID(性同一性障害)の人々も含まれます。
GID(性同一性障害)とは?
GIDとはGender Identity Disorderの略で、性同一性と身体の性の不一致から、本来あるべき姿になりたいと望む障害で、性同一性障害とも言われます。
症状としては、自分の身体に嫌悪感を抱いたり、自分の身体の性と同じ性として振舞うことに苦痛を感じたりします。
GIDの人の中には、ホルモン療法や乳房形成、Sex Reasignment Surgery(SRS,性別適合手術)を受けたり、戸籍の性別を変更しようと考える人も多くいます。(SRSのことは性転換手術とも呼ばれていました。)
日本で戸籍の性別を変更するには、
- 1.二人以上の医師により,性同一性障害であることが診断されていること
- 2.18歳以上であること
- 3.現に婚姻をしていないこと
- 4.現に未成年の子がいないこと
- 5.生殖腺がないこと又は生殖腺の機能を永続的に欠く状態にあること
- 6.他の性別の性器の部分に近似する外観を備えていること
の条件を満たした上で、裁判を行う必要があります。
結婚している人は、離婚しなければいけなくなるよ
SRSは日本でも受けられますが、料金が安いことと質が高いことから、タイで受ける人が多いです。
トランスジェンダーに分類されない人は?
似ているように感じるかもしれませんが、以下の人物は性同一性と身体の性が一致しているため、トランスジェンダーには分類されないので混同に注意しましょう。
オートガイネフィリア(AG)
オートガイネフィリア(AG)とは、性嗜好の一つで、自己女性化性愛症とも呼ばれます。男性が、自分を女性であると想像したり、女装行為を行うことによって性的興奮を得る人のことです。
クロスドレッサー(トランスヴェスタイト)
クロスドレッサー(トランスヴェスタイト)とは、性同一性と身体の性は一致しているが、自分の生まれ持った性別とは違う装いをする人のことです。女装や男装と呼ばれることが多いです。
ドラァグクイーン
ドラァグクイーンとは、女装で行うパフォーマンスの一種で、ゲイのクラブで男性が派手なメイクや衣装を着てパフォーマンスを行っていたことが発祥とされています。衣装の裾を引きずる(drag)ことが語源です。
まとめ
今回はセクシャル・マイノリティの中でも、トランスジェンダーの情報に絞って、用語などを解説しましたがいかがだったでしょうか。
カタカナ語やアルファベットが多く難しかったかもしれませんが、本記事を読んで、少しでもトランスジェンダーなどセクシャル・マイノリティについての理解を深めていただけたなら幸いです。
2023年4月22日、23日には東京でセクシャル・マイノリティの存在を社会に広め、「”性”と”生”の多様性」を祝福するイベントである、東京レインボープライド2023も開催されます。
差別がなくなり、誰もが自分のジェンダー表現をできるようになる社会になると嬉しく思います。
記事を読んでいただき、ありがとうございました。
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