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1.はじめに
がんになってしまうと、寿命が著しく短くなってしまいます。日本人の死因の30%はがんであり、ステージ4のがんになると、5年生存率は16%と言われています。もちろん、治療を放棄すると更に生存率は低下します。しかし…。
2020年の日本人の平均寿命は、男性が81.56歳、女性が87.71歳になります。
嘘でしょ!?長すぎ・・
と思った方は、がんになりやすい方法を実践すると、寿命を短くすることができるかもしれません!
がんになりやすくなる方法をまとめたので、ご覧ください。
方法① 喫煙
たばこは、"緩やかな自殺"とも言われ、様々な健康リスクが生じます。その中でも、がんについて注目すると、日本の研究では、がんになった人のうち、男性で約24%、女性で約4%はたばこが原因 と言われています。
喫煙年数が長いほど、また1日の喫煙本数が多いほど、がんになりやすい傾向があります。主ながんの種類は、口腔がん、咽頭がんです。
たばこは、吸っている本人だけでなく、副流煙にも発がんのリスクがあり、主流煙と比較すると、副流煙の発がん性物質は30倍とも言われています。たばこを吸っている人がいれば、積極的に副流煙を吸いに行くと、がんになる確率を上げることができます。
方法② ピロリ菌の感染
ピロリ菌とは、正式名称は"ヘリコバクター・ピロリ"といいます。人の胃粘膜に定着する菌です。
ピロリ菌は、感染したほとんどの人に胃炎が発生します。胃がん発生者の、ピロリ菌の保菌率は99%といわれています。胃がんの原因は、ほとんどがこのピロリ菌によるものです。
しかし、ピロリ菌は幼少期(4歳未満)でしか感染することはなく、衛生環境の整った現代では、そのほとんどが親からの口移し(フードキス)によるものと言われています。(ピロリ菌だけでなく、他の病気の原因にもなるため、赤ちゃんが身近にいる人は、絶対にしないようにしましょう。)
ピロリ菌の検査は、内科や胃腸科で、保険適用で行うことができます。もし保菌していた場合は、胃がんの可能性が上がるため、殺菌しない方がいいかもしれませんね。
方法③ 放射線を浴びる
放射線を浴びると、体内のDNAが破壊され、修復時にがんが発生する可能性があります。
国立がん研究センターによると、1000mSv以上の放射線を被ばくすると、喫煙の習慣がある人よりも発がんリスクが高いとされています。それ以上の被ばく量だと更に発がん性リスクは上がります。そこで、1000mSvの被ばくをするためにはどうすればいいかまとめました。日本で生活した場合の、平均被ばく線量は2.1mSv/年です。
- X線CT検査 50回(20mSv/1回)
X線CT検査を50回行うと、がんの可能性を上げることができます。1回の被ばく量が大きいですが、何度も受けることはできなくなっています。
- 海外旅行 東京~ニューヨーク6250往復(0.16mSv/回)
飛行機は高いところを飛ぶため、被ばく線量は地上と比べて多くなります。客室乗務員などに就職すれば、日常的に被ばく量を増やすことが可能です。
- 福島第一原子力発電所の付近に行く 32年(30.7mSv/年)
福島第一原子力発電所は、2011年3月11日に発生した東日本大震災と、それに伴う津波の影響で、原子炉内にあった核燃料のほとんどが溶け出す事故を起こしてしまいました。その影響で、原子力発電所付近は放射線量が多くなっています。
福島県放射能測定マップによると、福島第一原子力発電所付近は、年間30.7msVとなっており、日本の平均的な場所と比較すると、約15倍の放射線量となっています。近くに住み続けることで、被ばく線量を増やすことが可能です。
また、原子力発電所内で働くことにより、更に放射線の被ばく線量を増やすことができます。しかし、原子力発電所内で働く際には、関係法令において、5年間につき100mSv、1年で50mSv以上は被ばくすることができず、被ばく線量は厳密に管理されています。
- 科学実験の事故 1/21000回(!?) (21000000msV/1回)
科学実験により、放射線を発生させ、被ばくすることで、被ばく線量を増やすことが可能です。
有名なデーモンコアの実験では、中性子反射体(ベリリウム)と核分裂性物質(デーモンコア)を接近させ、臨界を発生させる実験をした結果、物理学者ルイス・スローティン氏は、21000000msVもの放射線を被ばくしてしまい、9日後に亡くなったとされています。似たような実験をし、放射線量を制御できれば、適切な量の放射線を被ばくすることができます。
方法④ 飲酒
飲酒はがんのリスクを上げると言われており、主に食道と頭頸部のがんの原因となります。毎日3合以上の飲酒をすると、喫煙習慣のある人とほぼ同等の発がん性リスクがあります。
アルコールや、アルコールから分解されるアセトアルデヒドには共に発がん性リスクがあり、アルコールを分解する酵素や、アセトアルデヒドを分解する酵素が少ない人は、がんになりやすいと言えます。
お酒を飲むとすぐ顔が赤くなる人は、アセトアルデヒドを分解する酵素が少ないと言われており、大量の飲酒を行うとがんのリスクが上がります。
方法⑤ 体重管理
がんの発生原因には、体重が大きな要因の1つと言われています。
適正体重と比較して、BMIが19未満だと、発がんリスクは1.29倍に、BMIが30以上だと、発がんリスクは1.22倍になると言われています。
BMIが減るとがんのリスクが上がる理由は、体重が減ると免疫が低下するからです。
逆に、BMIが増えてもがんのリスクが上がるのは、動脈硬化、脳血管疾患、心血管疾患、糖尿病などの合併症が原因となっていると言われています。
がんになる可能性を上げるためには、適正体重から遠ざかると良さそうです。
方法⑥ 食事の偏り
食事が偏ると、体重が大きく変化して⑤のような原因となるだけでなく、食塩の摂取量が多ければ多いほど胃が荒れ、胃がんの可能性が高くなると言われています。しかし、先述の通り、胃がんはほとんどがピロリ菌によるものなので、ピロリ菌の保有が前提条件になっています。
また、それだけでなく、野菜不足もがんの原因になると言われており、野菜を十分に摂取している人に比べ、発がんリスクは1.06倍になります。
方法⑦ C型肝炎に感染する
C型肝炎とは、C型肝炎ウィルス(HCV)の感染により起こる肝臓の病気です。C型肝炎に感染すると、約70%の割合で慢性肝炎に移行し、肝臓の繊維が固くなり、肝がんへと進行します。日本の肝がんの原因の65%がC型肝炎と言われています。現在、日本では100万人のHCV感染者がいると言われています。
C型肝炎は、感染者の血液を介して感染します。一時期は注射器の使いまわし等によって爆発的に感染が広がっていましたが、最近は医療の衛生状態が良くなった影響もあり、急速に減少しています。感染したい場合は、感染者に血液を分けてもらう必要がありそうです。
肝臓は沈黙の臓器とも言われ、自分がC型肝炎に感染したことに気付くことなく20~30年の月日が立ってしまうことがあります。気になる場合は検査を行ってみましょう。
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まとめ
がんになりやすくなる方法をまとめさせていただきましたが、いかがだったでしょうか。
がんは、遺伝子の変異に起因して起きるため、意図的に起こすことは難しいですが、小さな積み重ねでがんになる可能性を上げることができます。
残りの寿命を考えて杞憂しないようにしたいですね。
長くなりましたが、記事を読んでいただき、ありがとうございました。